日帰り白内障手術のご案内
当院では、白内障の手術を日帰りで受けていただけます。
麻酔は点眼による局所麻酔で行うため、処置中に強い痛みを感じることはほとんどありません。
- まず、角膜を2mm程小さく切開します。
- 次に、濁ってしまった水晶体を超音波で細かく砕き、吸引して取り除きます。
- その後、水晶体の代わりとなる眼内レンズを挿入します。
- 手術自体は片眼あたり約5~6分ほどで終了し、術後は保護用のメガネを装着した上でご帰宅いただきます。
日帰りで白内障手術を受けるメリット
- 入院を伴う場合と比べ、治療にかかる費用を抑えられます。
- 通院の回数が少なく済むため、経済的な負担も軽減できます。
- 手術は片眼あたり5~6分程で終了し、身体への負担も少なく済みます。
- 手術後は保護用のメガネを装着すれば、そのまま普段通りの生活に戻れます。
当院で実施している日帰り白内障手術の特長
- ご希望に応じて、両眼を同じ日に手術することも、片眼ずつ手術することも可能です。
- 視力に影響する乱視の矯正にも対応しており、屈折の予測精度が高い検査を行えるアルゴスやCASIA2といった機器を導入しています。
- 白内障手術と併せて、緑内障治療としてアイステントの併用手術を行うことができます。
- 選定療養として、多焦点眼内レンズを幅広い種類から選んでいただけます。
- 年間1,000件を超える手術実績を持つ眼科専門医が執刀を担当します。
- 手術前後の通院も全て当院で受けていただけます。
白内障手術をご検討中の方へ
当院では、日帰りでの白内障手術を毎週木曜日に予約制で実施しています。手術をご希望の際は、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
1検査と手術日の決定
手術を安全に受けられる状態かどうかを確認するため、まず各種検査を行います。
全身の健康状態については血液検査で評価しますので、3カ月以内の血液検査結果、紹介状、お薬手帳、マイナンバーカードを持って受診してください。
また、白内障以外の目の病気がないかを調べるため、視力・眼圧・散瞳して行う精密眼底検査、角膜内皮細胞検査、OCT、眼軸長測定など、手術に必要な検査を実施します。
もし別の疾患が見つかった場合は、適切な治療が受けられる医療機関をご紹介します。
白内障手術が可能と判断された際には、そのまま手術日を予約します。
2手術に関する説明
手術の1週間前までに、当日の流れや注意点についてご案内します。理解を深めていただくよう、説明はパンフレットや動画を用いながら行います。
3手術3日前からの準備
手術の3日前から当日までは、処方された抗生剤の点眼を続けていただきます。手術当日まで、運動・食事・入浴に特別な制限はありませんので、普段と同じように日常生活をお過ごしください。
4手術当日の流れ
手術は毎週木曜日の正午頃から開始します。日時については、1週間前までにお電話でご案内いたします。
当日の手術順は来院された順番とは異なりますので、指定された時間までにお越しください。
ご来院の際は、承諾書、手術費用(クレジットカード支払い可)、保険証、診察券を必ずお持ちください。手術そのものは片眼あたり約10分ですが、院内での滞在はおよそ2時間を見込んでください。
- 朝食は軽めに済ませてください。
- 昼食はとらずにご来院ください。
- 水分(お水・お茶)や飴は直前まで摂取して構いません。
- 内科で処方されているお薬は普段通り服用してください。
- 当日の午前中には、入浴と洗顔を済ませてください。
- 化粧や整髪料の使用は控えてください。
- 補聴器や入れ歯は装着したままお越しください。
- 汚れても差し支えない服装でご来院ください。
5手術中の様子
手術は仰向けの姿勢で行い、まず顔に清潔な覆いをかけて準備を始めます。処置中は「開瞼器」という器具で瞼を固定するため、ご自身で目を開け続ける必要はありません。
両目は軽く開いた状態で、視線を動かさずに正面の光を見ていただければ問題ありませんし、瞬きをしても構いません。
非常に繊細な手術のため、咳が出そうな時や何か伝えたいことがある場合は、手や頭、体を動かさずに声でお知らせください。
また、手術中に視線の向きを指示することがありますので、医師や看護師の声かけにご協力をお願いいたします。
なお、麻酔を使用しているため、押されるような感覚はあっても痛みはほとんどありません。
6手術当日の過ごし方
手術が終わった後は保護用の眼鏡を装着し、体調が落ち着いた後にお会計を済ませてご帰宅いただきます。
手術直後は視力がまだ安定せず、かすんで見えたり疲れを感じたりすることがあるため、車や自転車の運転はできません。
公共交通機関またはタクシーを利用してご自宅へ戻り、その日は無理をせずゆっくりお過ごしください。
7手術翌日以降の過ごし方
手術後の通院について
翌日は必ず受診していただきます。その後の通院頻度は経過によって異なりますので、医師の指示に従いご来院ください。
手術後の点眼薬について
術後に処方される点眼薬は、3カ月程継続して使用していただきます(点眼回数は徐々に減っていきます)。合併症を防ぐため、抗生物質・ステロイド・抗炎症薬の点眼を行います。誤った方法で点眼すると効果が得られない恐れがありますので、正しい点眼方法を身につけ、指示された期間は忘れずに続けてください。
手術の合併症リスクについて
手術は常に安全かつ確実に行うことを目指していますが、稀に合併症が生じる恐れがあります。万一そのような事態が発生した場合には、適切な対応ができるよう全力で治療にあたります。
手術中に起こり得る合併症
| 後嚢損傷 (こうのうそんしょう) |
手術中に水晶体を取り除く過程で、水晶体を包んでいる袋の底にある膜が破れてしまうことがあります。 損傷の範囲が大きい場合には、後日改めて眼内にレンズを固定するための手術を行うことになります。 |
|---|---|
| 駆逐性出血 (くちくせいしゅっけつ) |
手術中に脈絡膜の下で出血が起こることがあり、その際は手術を中断します。 |
| 散瞳薬・麻酔点眼薬に対する アレルギー反応 |
手術で使用する点眼薬が原因で、瞼の腫れ・赤み・かゆみが生じる場合がありますが、術後に処方される点眼薬で症状は緩和されます。 |
| 全身状態の悪化 | 白内障手術は通常、全身への影響がほとんどありません。 しかし、どのような手術でも予測できない事態が起こる可能性はあり、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすリスクが伴います。 |
手術後早期に起こり得る合併症
| 傷の閉鎖不全 | 手術後に、傷口が再び開いてしまうことがあります。これは、術後に目を擦ったり触れたりすることが主な原因です。 涙が普段より多く出たり、見え方が低下したりするなどの変化で自覚されるケースがあります。 |
|---|---|
| 眼内炎 | 眼の内部で細菌(稀に無菌性)による感染が起こる状態です。 早期に治療を開始すれば、多くの場合は改善が見込めますが、薬の効きが十分でない場合には追加の手術が必要になることもあります。 急に視力が落ちる、強い痛みが出る、充血する、目やにが増えるといった症状が現れた際には、速やかに治療を行います。 |
| 網膜剝離 | 強度近視の方に見られることがあり、視力の低下や視野異常などの症状を引き起こします。 手術の前後には、この状態がないかどうかを検査でしっかり確認します。 |
| 眼圧上昇 | 手術後に一時的に眼圧が高くなることがありますが、多くの場合は翌日の診察で確認されます。点眼薬などの治療を行うことで、通常は改善していきます。 |
手術後に起こり得る合併症
| 後発白内障 | 眼内レンズを入れた後、残してある水晶体嚢が濁ってくることで視力が低下する状態です。 手術を受けた方の約10~20%に見られます。 外来でヤグレーザーを用いた治療を行います。 数分程度で終了しますし、痛みはほとんどなく、処置後にはすぐに見え方が改善されます。 |
|---|---|
| 黄斑浮腫 | 網膜の中心部(物を見る要となる部分)が浮腫む状態です。治療では点眼薬を用います。 |
| 水泡性角膜症 | 角膜の内側にある細胞が大きく減少し、角膜の透明性が保てなくなることで濁りが生じます。症状が重い場合には、角膜移植が必要となることがあります。 |
手術後の過ごし方に関する注意点
| 保護眼鏡の着用 | 日中と就寝時 ※必ず3日間は着用してください。 |
|---|---|
| シャワー・入浴(湯船)・洗髪・メイク・ヘアカラー・髭剃り・デスクワーク・テレビ・スマホ・家事 | 翌日から行っても問題ありません ※シャワー・入浴時の洗顔は3日後から開始してください。水が眼に入らないように注意しましょう。 ※車・バイクの運転は医師に確認してから行いましょう。 |
| 洗顔や飲酒、喫煙、眼鏡の作成、軽めの体操、ゲートボール、軽めのジョギング、ウォーキング | 3日後から行っても問題ありません |
| 旅行 | 1週間後から行っても問題ありません |
| 力仕事や温泉・銭湯などでの入浴 | 2週間後から行っても問題ありません |
| 水泳やゴルフ、テニス、ダイビング | 3週間後から行っても問題ありません |
白内障手術の費用
単焦点眼内レンズ(保険適用)の費用
単焦点眼内レンズを用いた白内障手術の金額は下記の通りになります。手術中に薬剤を追加した場合は別途追加料金、術後の保護めがね3,300円(税込)、清浄綿440円(税込)がかかります。
| 費用 | |
|---|---|
| 1割負担 | 約15,000円/片眼 |
| 2割負担 | 約30,000円/片眼 |
| 3割負担 | 約45,000円/片眼 |
多焦点眼内レンズの手術費用(選定療養)
多焦点(老視矯正)眼内レンズ挿入術における眼鏡装用率の軽減効果が広く認められたため、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は、令和2年4月より厚生労働省が定める選定療養の対象となりました。
当院は選定療養を行う医療機関として届出をしています。
当院での多焦点眼内レンズは、選定療養対象の国内承認の多焦点眼内レンズのみです。
当院では国内未承認の多焦点眼内レンズの取り扱いはしておりません。
選定療養対象の手術費用+多焦点眼内レンズ
| 片眼 | |
|---|---|
| 1割負担 | 手術費用(保険診療分)約15,000円+多焦点レンズ代 |
| 2割負担 | 手術費用(保険診療分)約30,000円+多焦点レンズ代 |
| 3割負担 | 手術費用(保険診療分)約45,000円+多焦点レンズ代 |
眼内レンズのタイプについて
眼内レンズにはいくつか種類があります。「単焦点眼内レンズ」は保険適応のレンズで、ピントが合う距離が1つに決まっています。
そのため、ピントが合わない距離のものを見るときには眼鏡が必要になります。見える範囲は狭いものの、見え方の質が良いといわれています。
一方、「多焦点眼内レンズ」は選定療養のレンズで、複数の距離にピントが合うように設計されています。
眼鏡を使わずに生活できる可能性があり、見える範囲も広くなりますが、見え方の質はやや甘く感じることがあるとされています。
手術後の見え方の変化について
白内障手術では、濁った水晶体の代わりに眼内レンズを挿入しますが、その種類によって「見える範囲」や「見え方の質」に違いが生じます。
眼内レンズは大きく「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2つに分けられます。
単焦点眼内レンズは保険診療で使用されており、60年以上の実績があります。一方、多焦点眼内レンズの歴史は20年以上という、比較的新しいレンズとされています。
